ICT法面工_法枠点群RGB

3次元点群データ上での法枠工の出来形管理例

3次元計測で法枠工の出来形計測に必要な要求計測精度を満たすことができたら、点群データ上で出来形を管理することができます。
本例は、TREND POINTを使用した例です。
出来形計測では写真も整理する必要があります。点群の全景で計測ヵ所を示して、寸法値が見える近景まで近寄るまでの各段階でスクリーンショットを撮ることで、実際の現場と同じように出来形計測の写真整理をすることができます。

3次元点群データ法枠出来形

3次元点群データがあれば、まずはTIN(三角網)で面積を計測することができます。
これは、法面整形の前後やラス張り工完了時などに施工面積を計測するのと同じです。
緑で囲まれた範囲を三角網(TIN)を形成して面積を計測します。現場でヘロンで計測するのと同様です。
このとき、面積として表面積や外周表面積など計測方法によって面積が異なります。目的に応じて、適切な面積を選択することが重要です。
ちなみに、現場でメジャーをピン張りするように測るのが外周表面積、地表面の凹凸に合わせてメジャーをたるませて測っているイメージが表面積です。

3次元点群出た_法枠TIN
法面工事TINデータ

面積の計測がすんだら、法枠の計測を行います。
下記は、桁中心間隔の計測を行っている点群データのスクリーンショットです。
計測結果の表示のされ方は、点群処理ソフトウェアごとに異なります。これは、TREND POINTの例です。

点群データ法枠桁中心間隔計測

続いて、法枠の桁幅と桁高を計測します。
計測誤差10mm以内を満たしていない点群データでは、この計測を行うことは認められません。
幅と高さを計測するには、法枠のエッジをくっきり出せる高密度の点群データを計測しておく必要があります。
点群上での法枠工の出来形管理項目において最も難易度の高い項目となります。

3次元点群データ_法枠桁幅・桁高計測

以上のようなスクリーンショットを記録しながら出来形管理写真を整理し、実測値を成果表に入力すれば出来形管理が行えます。
上記の検査書類のほか、立会や検査では、ビューワー上で任意ヵ所の出来形を計測することが求められます。

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