UAVが安定して安全に飛行するには、衛星を受信している必要があります。
UAVが衛星から電波をキャッチし、常に自分の位置を把握することで、自動操縦や自動帰還、ホバリングが可能になっています。
UAV測量の代表機と呼んでもよいPhantom4proとMatrice300RTKでは受信する衛星測位システムが違います。
GPS機とGNSS機のどちらであるかは、飛行の安定性や測量の精度を大きく左右します。
Phantom4proが受信する衛星はGPSです。
車のカーナビやスマートフォンの地図等、身近な場面でも使われています。衛星が発信する情報には発信時刻と発信位置が含まれます。衛星が電波を発信してから受信機に到達するまでにかかった時間を測り、距離に変換します。(所要時間×光の速さ=衛星と受信機の距離)4つ以上のGPSから同時に距離を観測することで現在地を決定します。
スマートフォンが表示する現在地ち実際にいる場所と少しずれているのは、電波が電離層や対流圏の影響を受けることで数mの誤差が生まれるためです。
また、電波が山や建物に反射して、受信するまでに時間がかかることも影響します。現場によってはGPSが繋がらないところもあります。
Matrice300RTKが受信する衛星はGNSSです。
測位方法はGPSと同じですが、GPSだけでなく、ロシアのGRONASS、ヨーロッパのGALILEO、中国のBEIDOUを受信しており、4つ以上の衛星から同時に距離を観測することで現在地を決定します。GNSSも電離層や対流圏、反射の影響を受けますが、GPSの倍以上の衛星を受信できるのでGPSより誤差は少なくなります。